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ふるさと納税は年末調整では控除されない|ワンストップか確定申告、年末調整の書類で変わる上限額

公開 2026-10-15・ふるさと上限みつもり

ふるさと納税の控除は、会社の年末調整では受けられません。年末調整の書類に、ふるさと納税を書く欄はありません。寄附金受領証明書を勤務先に出す必要もありません。

控除を受ける手続きは2つです。寄附先の自治体にワンストップ特例の申請書を出すか、寄附した翌年に自分で確定申告をするかです。どちらでもない場合、ふるさと納税の控除は受けられません。

ただ、年末調整と無関係というわけでもありません。年末調整で出す生命保険料や住宅ローン控除の書類は、ふるさと納税の上限額を動かします。11月に年末調整の書類を書くときは、上限額を見直すきっかけにもなります。

年末調整で引けるものは、法律で決まっている

年末調整は、会社が1年分の給与の所得税を計算し直して、毎月の源泉徴収との差を精算する手続きです。国税庁は、会社が年末調整のときに受け取る書類として、次の3つを挙げています。

  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
  • 給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除、特定親族特別控除及び所得金額調整控除の申告書
  • 給与所得者の保険料控除申告書

このほか、住宅ローン控除の2年目以降は、税務署から届く申告書を勤務先に出して、年末調整で控除を受けられます。

年末調整で差し引けるものは、所得税法の第190条に並んでいます。社会保険料、小規模企業共済等掛金(iDeCoなど)、生命保険料、地震保険料、配偶者や扶養親族の控除、障害者控除などです。寄附金控除は、この中にありません。

国税庁も、給与所得者が寄附金控除を受ける場合は、確定申告をすれば税金が戻る人として挙げています。医療費控除と同じ扱いです。会社員でも、ふるさと納税と医療費控除は、自分で手続きするものです。

ふるさと納税の控除はワンストップか確定申告で

ワンストップ特例は、寄附するときに寄附先の自治体へ申請書を出す仕組みです。寄附した翌年の1月10日までに寄附先へ届くように出します。寄附先が5団体以内で、ほかに確定申告をする理由がない会社員が使えます。所得税からは引かれず、所得税の分も含めて翌年6月以降の住民税から引かれます。

確定申告は、寄附した翌年の2月から3月に、税務署へ申告書を出す方法です。所得税の分は還付として戻り、住民税の分は翌年度の住民税が減ります。

どちらを使うかの分かれ目はワンストップか確定申告かにまとめました。確定申告の画面の進め方は、確定申告ナビで質問に答えながら確かめられます。

1つ注意があります。年末調整で所得税が0円になっている人が、住民税からだけ控除を受けたい場合です。総務省は、その人は住民税の申告書を住んでいる市区町村に出す必要がある、と案内しています。くわしくは市区町村に問い合わせてください。

年末調整の書類が上限額を動かす

ふるさと納税の上限額は、住民税の所得割から計算します。所得割は、給与から各種の控除を引いた残りにかかります。年末調整で出した控除が増えれば所得割が減り、上限額も少し下がります。

このサイトの計算で、例を出します。給与収入500万円・独身で、社会保険料は給与の15%、ほかの控除はない人です。2026年に寄附する分の上限額は57,480円でした。

同じ人が、年末調整で生命保険料控除を4万円受けると、上限額は56,537円になりました。下がるのは千円ほどです。地震保険料控除を5万円受けた場合は、56,891円でした。両方受けると55,948円です。

iDeCoの掛金が年27万6千円(月2万3千円)ある場合は、50,954円まで下がりました。掛金は全額が所得から引かれるので、生命保険料より大きく効きます。

どれも、年末調整の書類に書いた額がそのまま関係します。年末調整のあとに届く源泉徴収票の「生命保険料の控除額」「地震保険料の控除額」「社会保険料等の金額」の欄に、その結果が書かれます。欄の見方は源泉徴収票の記事にまとめました。

住宅ローン控除を年末調整で受けている人

住宅ローン控除の2年目以降は、年末調整で受けられます。この人がふるさと納税をする場合、ワンストップ特例か確定申告かで上限額が大きく変わることがあります。

さきほどと同じ給与収入500万円・独身の人で、住宅ローン控除が年20万円ある場合を計算しました。ワンストップ特例なら、上限額は57,480円のままでした。確定申告にすると、2,937円まで下がりました。住宅ローン控除で所得税がほぼ0になり、住民税に回る住宅ローン控除の枠と、ふるさと納税の控除が取り合いになるためです(2026年に入居した人の枠で計算。くわしくは住宅ローン控除の記事)。

住宅ローン控除を年末調整で受けている人は、ほかに確定申告をする理由がなければ、ワンストップ特例を使える範囲に収めておくと安心です。

反対に、住宅ローン控除の1年目は、年末調整では受けられません。確定申告が必要です。確定申告をすると、ワンストップ特例の申請はなかったことになります。その年に寄附した分は、全部を確定申告に入れます。

医療費控除を受ける人も、確定申告

医療費控除も、年末調整では受けられません。医療費控除を受けるために確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は無効になります。国税庁のパンフレットにも、その年のふるさと納税の全額を寄附金控除に入れて確定申告するように、と書かれています。

医療費控除で上限額がどれだけ下がるかは、医療費控除の記事で計算しています。

年末調整の時期にやること

年末調整の書類を書くときに、上限額に関係する数字がそろいます。生命保険料・地震保険料の控除額、iDeCoの掛金、住宅ローン控除の額です。

その数字を入れて、今年の上限額を計算し直してください。生命保険料・地震保険料の控除額は、計算の最後の質問に入れられます。上限額から今年すでに寄附した額を引いた残りが、年末までに寄附できる額の目安です。2026年分の寄附は、12月31日までに寄附した分です(いつまで)。

ふるさと納税のために勤務先へ出すものはありません。寄附したあとは、ワンストップ特例の申請書を寄附先へ出すか、翌年に確定申告をするかを決めておきます。

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