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共働きの夫婦は、ふるさと納税の上限額を2人それぞれに持っています。上限額は、寄附する本人の所得と控除で決まります。夫の上限額と妻の上限額は別々で、足して1つの枠として使うことはできません。
控除を受けるのは、寄附した本人です。夫の上限額の分は夫の名義で、妻の上限額の分は妻の名義で寄附します。
配偶者の年収によっては、片方が配偶者控除や配偶者特別控除を受けます。控除を受ける側は税金が下がるぶん、上限額も少し下がります。
ふるさと納税の上限額は、寄附する人の住民税の所得割から計算します。所得割は、本人の給与から本人の控除を引いた所得にかかる税金です。夫婦であっても、住民税は1人ずつかかるので、上限額も1人ずつです。
たとえば、夫の年収が500万円、妻の年収が300万円で、どちらも配偶者控除を受けない場合を計算しました。前提は、給与のみ・社会保険料は給与の15%・ほかの控除なし・2026年に寄附する分です。上限額は夫が57,480円、妻が28,267円でした。
この夫婦が使えるのは、夫の57,480円と妻の28,267円です。夫が上限額を使い切っていなくても、その残りを妻の寄附に回すことはできません。妻の名義で上限額を超えて寄附すると、超えた分は妻の負担が増えます。
国税庁は、寄附金控除を「納税者が国や地方公共団体…に対し特定寄附金を支出した場合」に受けられる控除と説明しています。控除を受けるのは、寄附をした納税者本人です。
そのため、申し込むときの寄附者の名義が大事になります。妻の上限額を使いたいのに夫の名義で申し込むと、その寄附は夫の寄附として扱われ、夫の上限額に入ります。ポータルサイトのアカウントを夫婦で共用している人は、申し込むたびに寄附者が誰になっているかを確かめてください。支払いに使うカードなどの名義が寄附者と違う場合の扱いは、寄附先の自治体の案内で確かめてください。
手続きも1人ずつです。ワンストップ特例は、申請した人ごとに、寄附先が5団体以内かどうかで判定されます。夫が5団体、妻が5団体に寄附しても、それぞれ5団体以内です。片方が医療費控除などで確定申告をしても、確定申告をした本人のワンストップ特例の申請がなかったものとみなされるだけで、もう片方には関係しません。
配偶者の年収が少ない場合、もう片方は配偶者控除を受けられます。2026年分は、配偶者の合計所得金額が62万円以下、給与だけなら年収136万円以下が目安です。配偶者控除を受けると課税される所得が減り、住民税の所得割も減るので、上限額は下がります。
下の表は、同じ年収で、配偶者控除がない場合(「独身・共働き」の列)と、配偶者の収入がなく配偶者控除を受ける場合(「夫婦」の列)の上限額です。
| 給与収入 | 独身・共働き | 夫婦 |
|---|---|---|
| 300万円 | 28,000円 | 19,000円 |
| 400万円 | 42,000円 | 33,000円 |
| 500万円 | 57,000円 | 49,000円 |
| 600万円 | 77,000円 | 69,000円 |
| 700万円 | 108,000円 | 86,000円 |
| 800万円 | 129,000円 | 120,000円 |
どの年収でも、配偶者控除がある列のほうが低くなっています。配偶者控除は税金を減らす控除ですが、税金が減れば、住民税から引ける枠も小さくなるからです。夫婦の片方が専業主婦(主夫)なら、ふるさと納税の上限額があるのは、ほぼ働いている側だけになります。
配偶者の年収が136万円を超えると、配偶者控除は受けられなくなり、かわりに配偶者特別控除を受けられることがあります。2026年分は、配偶者の給与収入がおよそ207万円以下までが対象です。控除の額は、配偶者の所得が増えるにつれて段階的に小さくなります。
夫の年収が500万円で、妻がパートなどで働いている場合を、妻の年収ごとに計算しました。前提は上と同じです。
| 妻の年収 | 夫の上限額 | 妻の上限額 |
|---|---|---|
| 100万円 | 49,705円 | 0円 |
| 136万円 | 49,705円 | 0円 |
| 160万円 | 49,705円 | 5,666円 |
| 190万円 | 53,710円 | 11,333円 |
| 210万円 | 57,480円 | 15,899円 |
妻の年収が160万円までは、配偶者特別控除が配偶者控除と同じ額になるので、夫の上限額は変わりません。190万円では控除が小さくなり、夫の上限額が少し上がります。210万円では配偶者特別控除がなくなり、夫は配偶者控除のない人と同じ上限額になります。
2人の上限額を足すと、この夫婦が1年に寄附できる目安が分かります。妻の年収が100万円なら、夫の49,705円だけです。妻の年収が210万円なら、夫の57,480円と妻の15,899円で、合わせて7万円台になります。妻の年収が上がると、夫の上限額が戻り、妻にも上限額ができるので、夫婦の合計は二重に増えます。
妻の上限額は、妻自身の年収で決まります。この前提(社会保険料は給与の15%)では、年収136万円までは住民税の所得割がかからず、上限額は0円でした。パートの人の上限額はパートの記事で詳しく計算しています。
16歳以上の子どもを扶養控除に入れている人も、上限額は下がります。扶養控除で課税される所得が減るからです。同じ年収でも、子どもを扶養に入れている側と入れていない側で、上限額が変わります。
このサイトで計算するときは、夫と妻それぞれ、自分の年収と、自分が控除を受けている家族だけを入れてください。配偶者の質問には、相手の年収に合わせて答えます。相手の年収が多く、自分が配偶者控除を受けていない人は「配偶者はいない」の選択肢を選びます。
夫婦で寄附するときは、まず2人の上限額を別々に計算します。そのうえで、どちらの名義でどの自治体に寄附するかを決めると、片方だけが上限を超えることを避けられます。年収の見込み方はいつの年収で決まるか、手続きの選び方はワンストップか確定申告かにあります。
夫婦それぞれの上限額を計算する年収と家族を答えるだけ・2026年の税制で計算